抱きかかえる前に、一回、私が今何をしてるか見て、考えてね。
今週はこども園でのワークショップ、そして保育園での親子講座にいってきました。
今日はそんな親子講座からのリポートです。
2歳からの講座でしたが、0歳の妹さんも一緒にきていました。
その子に対する保育士さんの何気ない言葉がけ。
「赤ちゃんには飽きちゃうね。」
そういって、後ろからその子を抱きかかえようとしたので、僕は思わず声をかけました。
なぜなら、その子は、お兄ちゃんが絵を描いている姿を見て、お母さんをみて、
今度は自分の手につかんだ紙をみて、紙をちょっとだけ舐め、またお兄ちゃんをみて、お母さんをみて。
それはもう、すごくまっすぐな目で「見る」ことを何度も繰り返していたからです。
それを後ろから抱えられたら、お兄ちゃんとお母さんが見えにくくなっちゃいます。
なので、「先生こっちから見てみてください。すごく真面目な顔でお母さんとお兄ちゃんのことをじーっと見てますよ。」とお伝えしました。
大好きなお母さんや先生に抱きかかえてもらえるのは、もちろん嬉しいときの方が多いのでしょう。
でも、赤ちゃんだって集中してるときは、「今はそれどころじゃないんだよね。」
と思うんじゃないかなと思います。
大人にとってわかりやすい言葉で表現しないからといって、
いつでもなんでも、赤ちゃん=あやす、抱くみたいな先入観で向かう前に
「今この人は何をしてるんだろう?何を考えているんだろう?」
と想像しながら向かうことが大切なように思います。
そして、子どもの「見る」というのは(子どもだけでなく大人も)、何もしていないのではなくて、
「する」と同じくらい、面白くて豊かな活動と捉えることが大切だと思います。