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こども環境デザイン研究所からのお知らせです。

2023.07.01

【研修】栃木県保育士合同研修会(栃木県日本保育協会)

栃木県日本保育協会さんの保育士研修会におよびいただきました。

こちらで研修をさせていただくようになって、今年で四年目になります。
こうして毎年学びあう機会をいただけるのは本当にありがたいことだなぁと思います。
今回も造形遊びを入り口にしながら、「乳幼児期の大切」「こどもと社会」「そもそも遊びとは何か?」など色々なポイントでお話しをさせてもらいました。
なぜ、毎回、造形やこどもの話だけでなく、こどもの周辺の話をさせてもらうかというと、理由があります。
こどもの育つ環境を良くしたい
こどもの思いや主体性にもっと寄り添いたい
これは、おそらくほぼ全員といっていいほど、親ごさんも保育士さんも思っていることでしょう。
だけど、現実はそうはいかない。
そんな声を本当によく聞かせてもらうからです。
なぜ、そうはいかないのか?
何がそうさせてくれないのか?
実は、それを阻んでいる正体は、こどもたち当人の課題どうこうよりも、もっと外側あります。
大人の目からみて「意味」や「目的」がわかるよう遊び・活動をしていないと保育として認められないとか
年長になると小学校のような時間・活動を求められるとか
遊んでいれば起きる可能性が当たり前にあるケガやトラブルを、安全・責任という大義で断罪する社会とか、、
親子の時間でいいますと、
お店や電車の中で、ちょっとでもこどもが泣いたら、周りに迷惑そうな視線をむけられるとか(もちろん温かな目もたくさんあるでしょうが)あげればきりがありません。
そして、この三年の除菌生活…(そもそもヒトの腸内には数100兆個、皮膚には1兆個の常在菌がいて、共生しているそうです。)
コロナ禍の対策としての是非は、人によって考えは色々でしょうが、こどもたちの体験が大きく制限されてきたことに変わりはありません。

そういうこどもを取り巻く一つ一つが、ボディブローのようにして社会に効いていき、じわじわとこどもたちの体験を制限していく。

だから、どれだけ思いがあっても、現実はそうはいかないのだと思います。
それならば、現実の方を変えなくてはと思います。
こどもを現実に合わせるのではなくて、こどもに現実を合わせるのが大人の役目なのだと、思います。
もちろん、世の中一気に変わることなんてできません。
だからこそ、一人一人ができる小さなアクションをコツコツと続けることが大切なのだと思います。
その小さいアクションというのは、例えば、家庭で、園で、街で、大人がこどもへむける笑顔が一つでも増えること。
例えば、親や先生が、今の社会や現場の雰囲気的に「注意しなければ」と思う場面で、ほんの1秒でもこどもの気持ちを想像して、注意するタイミングが1秒遅くなること。
そして、その注意の声かけが、昨日よりほんの少しでも柔らかくなること。
そういう小さな積み重ねは、世の中を変えるとまではいかないけど、立ち止まって考える人が増えるきっかけくらいにはなるのではないかなと思います。
今回の講座も微力ではありますが、そんな小さなアクションの背中を押すような時間になっていれば嬉しいです。
ご参加くださったみなさん、ありがとうございました。

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