ニュース

こども環境デザイン研究所からのお知らせです。

2020.08.08

【施設長研修報告】

コンビウィズさんが主催する保育園、学童の合同施設長研修を代表矢生が担当いたしました。
今回は施設長の研修ということで、前半は
・実践から考える保育観
・社会から考える保育
という二点でお話させてもらいました。
実践から考える保育観では、実際の事例をもとにこどもの思いや行動を尊重した保育をするにはどんな壁があるのか。
その壁をなくすためには担任、主任、園長など、それぞれどんな意識でどんな行動ができるかを考えてもらいました。
実際のモデルを紹介することで、自身の園長観・リーダー意識のようなものを確認したり、再考するきっかけになればと思います。
次に、社会から考えるという点では、社会が子育てや保育に対してどんな意識を持っているかを捉えた上で、こどもがのびのび育っていくためにできることは何かをさせてもらいました。
私たちは、こどもたちの育つ環境の向上というのは、社会のニーズにあわせるのではなく、社会に理解してもらうことが大切だと考えています。
言いかえれば、大人のための保育ではなくこどものための保育がより充実することが大切なのだと思います。本講座がその一助となればと嬉しく思います。
後半は、より具体的にということで、
・保育士への悩み
・保護者への悩み
を園長先生たちに書いてもらい、そこから考えられる背景を整理と具体的な対応のアイデアを、これも事例をまじえてお話しさせてもらいました。
こどもたちがのびのびとした園生活を送るためには、担任への安心と信頼が欠かせません。では、その担任がひとりひとりのこどもの思いやペースを受け入れるためにはどうするのか。
それには園長や主任への安心と信頼が欠かせないですよね。
ですから、長の苦労は計り知れないでしょうが、それでもなんとかかんとかかっこつけて、経験と知識と学びを基礎にどっしり受け止めてもらえたらと。
同時に
「あなたが園長なんだから、がんばりなさい」
と施設長にも求めるのではなく、どうしたら受け止められるのかという話もしました。
その鍵となるのは、実は園長や主任の理想やロマンなのではないでしょうか。
現実と折り合い、より素敵に変化しようと志す理想こそが施設長の屋台骨になる。
そして、皆さんがそんな理想やロマンを持てるかどうかは、そうしたモデルに出会えるかどうかにかかっている。
具体的にいえば、
積極的な学びや情報収集によって、実在する理想の保育園や学校を知ることや
または身近な絵本や小説、映画といった物語の中に理想の子育て、成長の魅力を発見したり確認したりすること。
また出会うだけでなく、それを素直に受け取るにもやっぱり安心が必要で。
じゃあ、その長の安心は誰が、何が作っているのかというと、保護者の理解であり、ひいては社会の理解でしょう。
そんな話をさせていただきました。
明日からの保育がますます穏やかで充実した時間となりますように。
IMG_6272 2

ニュース一覧