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「こどもたちが、自ら見つけ、考え、遊び、学ぶ余白のある環境づくり」をコンセプトに、
こどもと関わる大人たちに向けた研修・講演を実施しています。

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【研修報告】現代社会から捉えなおす療育の役割と課題(名古屋療育センター)

開催日: 2024年12月16日

開催場所: 名古屋市療育センター

24_12_14名古屋

今日は愛知県は名古屋市内の療育センターの職員研修にお呼びいただきました。

今回リクエストいただいたテーマは「現代社会から捉えなおす療育の役割と課題」

今、私たちはどんな社会を、どんなモノ・コトの価値が重視される社会を生きていて、それに対して療育という仕事はどんな位置付けにあるのか。

こどもたちの幸せを願って実践される療育と現代社会の重なりとズレを整理しながら、あらためて自分たちの仕事の役割や意義を捉え直す。

そんな内容で講演させていただきました。こうして言葉にすると、ちょっと堅苦しい感じがしますが、実際はとてもシンプルに。

自分たちの仕事を通して得られる喜びや、こどもたちにとっての幸せは何かということを、現代社会の諸々との対比しながら和気あいあいのムードで整理してもらいました。

僕の普段のフィールドは保育現場が中心ですが、この社会を生きていく上で感じる喜びや葛藤は分野が異なれど共通する点は多く。

みなさん「視野が広がった」「自分の立ち位置とこれからのスタンスが自覚できた」「保護者や職員間のコミュニケーションのヒントになった」など嬉しい感想をたくさんいただきました。僕としましては要望に応えられてほっと一安心です。

今回、僕が印象深かったのは講座の後半。

職員のみなさんに

「この仕事でうれしいことはなんですか?」

と伺ったら、ほとんどの人の返答が、

「こどもの嬉しそうな姿・楽しそうな姿が嬉しい」というご回答でした。

実は、こどもの現場でこの質問をすると、一番多い回答は

「こどもが〇〇ができるようになったこと」

二番目が

「私の○○によってこどもが〇〇したこと。」

「こどもが私に〇〇してくれたこと」

という自分視点での話が多かったりします。

しかし、今日はそうではありませんでした。

そのみなさんの視点はこどもに伴奏する目線とでもいうのでしょうか。

自分ありきの「嬉しい」ではなくて、純粋なこどもの「嬉しい」に対する喜び。

その視点がとっても素敵で、同時に、その視点に保育現場の課題とヒントを見たように感じました。

研修後の懇親会では早速次の研修の企画案がたちあがり、もしそれが実現したら、それはなんとも夢のような研修会で。その実現を僕も楽しみしながら、また明日からがんばろうと思います。その際は報告を楽しみにしていてくださいませ。

明日からの療育が、こどもたち保護者たちとの関わりが、いっそう豊かな時間となりますように。療育センターのみなさん、ありがとうございました!

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