実践・考察

「こどもたちが、自ら見つけ、考え、遊ぶ、余白のある環境」 をテーマに、
こどもたちを取り巻くヒト・モノ・コトの環境について研究、考察します。

好きの力と環境

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作年度から毎月一回行っているある保育園の子どもたちとのワークショップの日のことです。
今回使ったのは粘土。
その中で、子ども達が作り、遊ぶ姿に、たくさんの学びをもらったので紹介します。

 

まずは、僕自身、このメンバーと粘土で遊ぶのは初めてだったので、
みんなが普段どんな風に形を作ったり、粘土を使うのか、様子を見せてもらうところからはじめようと、自由に好きなものを作ってもらいました。

 

すると、みんなとにかくよく作る。

(写真に写っている作品は全て子どもたちの作品です。)

 

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普段から粘土で遊ぶのが大好きだという子どもたち。
その作品の細かさといったら、
担任保育士が「私には作れませんね。」
と舌を巻くほどでした。

 

子どもたちの細かな指使いやへら使いを見て、
僕が担任に「これまでに粘土や道具の使い方を先生たちが教えてきましたか?」と聞くと、
そうではなく、「ふだんから、それぞれが好きな時に自由に遊んでいるだけ。」と教えてくれました。

 

大人が形の作り方を教えたわけではありません。
大人がヘラの使い方を教えたわけではありません。

 

ただそこに粘土があって、
それを自分で触って、
考えて、
思い浮かんで、
また手を動かす。

 

思うようにいったり、
いかなかったりして、
また考えて、手を動かして、作る。

 

できたら、その作品で友達と遊んで、
つまり想像の世界を誰かと共有して、

 

また作る。

 

これの繰り返し。

 

そうやって体験を積み重ねてきて、
ふと気づいてみると、子どもたちは、
保育士が「私には作れない!」と思うほどの作品を生み出したり、
アイデアを考えたりしていているのでした。

 

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ここで大人が関わっていることは何かというと、環境だけなのだと思います。

 

まず、粘土がある環境

 

そして、粘土を自由に使える環境

 

さらには、作った物を友達と認めあえたり、
(認め合うというと一気に行業しくなりますが、要は一緒に遊ぶこと)

 

失敗しても、周りの評価を気にしないでいられる環境

 

など、色々な環境があっての、子どもたちの経験と、そして今なんですね。

 

極論ですが、教えることは奪うことにもなりかねない。

 

そんな意識を持ちつつ、

子どもたちの「好き」と「好奇心」の力をどこまでも信じていたいと思わせてもらう、
今日のワークショップでした。

 

*********

 

子ども達が自ら育つ姿というのをたくさん見せてもらうと、
保育や教育における大人の役割を、あらためて考える場面に何度も立たされます。

 

子どもを大人が育てるのか。

それとも

子どもが自ら育つ環境を大人が作るのか。

 

いや、「環境を大人が作る」っていうのも、僕はまだ言い過ぎな気がします。

子どもが自ら育つ環境の「一端」を大人が作る。

僕たち、こども環境デザイン研究所はここから、はじめます。

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